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3Dプリンタで作るマイクアーム

製作期間 : 2021年2月21日 ~ 2021年5月4日

記事作成 : 2021年5月31日

最終更新 : 2021年5月31日

概要

前回の自作マイクの制作ではマイクアーム(マイクブーム)は柔らかい針金を使用して、ヘッドホン側の固定にはクリップを使用するという力技で実現していました。

また、一度固定すると別のヘッドホン等につけ直すのがかなり面倒です。

最近3Dプリンタを購入したのでちゃんとしたマイクアームを作成することにしました。

目標

設計

アーム部

fusion360を用いて設計しました。拘束の概念のあるCADは使っていて気持ちがいいですね。

付け替え機能の実装のため、マイク部とヘッドホン/RiftS取り付け部を分けられるようにします。

全体 これが共通部です。回転部はM3ねじとロックナットもしくはM3タッピングビスで実現。

アダプタ これが共通部を取り付けるアダプタ部(黄色)です。 このアダプタはカバン等のバックルを参考に、差し込み方向、上下左右方向のガタが出ないように工夫してみました。

アダプタクリアランス 青丸で囲んだところのクリアランスを-もしくは0にすることで、差込時にかかる力(赤矢印)を緑矢印方向に変換し、ガタを0にすることができるかもしれません。(既出だったりするかも)

ヘッドホンアダプタ これがヘッドホンとアダプタを結合する部品(赤色がヘッドホンのアーム)

RiftSアダプタ これがRiftSとアダプタを結合する部分(紫がRiftSのヘッドバンド)

マイク部

マイクハウジング マイクハウジングも設計することにしました。 マイクハウジング展開図 シートメタル機能で設計したので真鍮板の展開図も図面に出力できます。素晴らしく便利。

回路は前回と変わらずです。

制作

3Dプリント

3Dプリント環境は以下の通りです。

項目 詳細
3Dプリンタ ANYCUBIC MEGA-S(無改造)
フィラメント PETG黒
プラットフォームシート 3M 3099AB

今回初めてプラットフォームシートを使用しましたが、毎回苦労する1層目の定着が良く、反りが発生しませんでした。高いけど値段以上の価値がありました。

真鍮加工

真鍮板加工 作成した2D設計図印刷して真鍮板に貼り付けることで、ケガキすることなく線に従って切削・曲げ加工ができます。便利。

マイク回路・ハウジング

回路は前回と同じです。

マイク部 組み立てるとこんな感じ。

完成

共通部 共通部 共通部です。ポップガードは前回のをそのまま流用しました。黒のフィラメントで印刷したため黒つぶれしないようにたら背景が白飛びしてしまいました。

ヘッドホンに取り付け ヘッドホンに取り付けした場合はこんな感じ。

ヘッドホンに取り付け ヘッドホン取り付けはスライダのアーム側を挟み込むようにしました。MDR7506の場合はこれをすると折りたたみができなくなりますが折りたたみ機能は滅多に使わないため問題ないです。

RiftSに取り付け RiftSに取り付けるとこんな感じ。アダプタが大きすぎて箱にしまえないため、毎回アダプタを分解して外しています。

RiftSアダプタの曲げ RiftSのアダプタは取り付け部の角度の調整のために曲げました。

まとめ

かなり満足のいく仕上がりになりました。特にアダプタとの取付部はガタが無いのは最高です。設計が天才的だったのかプリント精度が良かったのかはよくわからないけど。

唯一の不満点はRiftSのアダプタの取り付け取り外しが面倒くさいくらいです。(うまい解決方法が思いついたら修正するかも)

今回の制作でfusion360と3Dプリンタの使い方が概ね分かったので今後の制作にも活かしていけると思います。

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